日本からタイへ移り住む人の数が増加しています。
物価の安さやリタイヤメントビザが取得しやすいといった点が、移住を後押ししていると考えられます。
そこで今回は、タイへの移住を検討している人に向けて、移住におすすめの地域や物件の種類をご紹介していきます。
環境の特徴なども解説していくので、タイへの移住を真剣に考えている人は参考にしてください。
タイに移住するならどの地域がおすすめ?
タイに住む場合、まずはどの地域に住むかを考えなければいけません。
日本人向けの地域をピックアップしてご紹介します。
バンコク
バンコクはタイの首都です。
日本人も多く暮らしています。
働く場所も豊富なので、就労ビザを取得して滞在したいと考えている人にもおすすめです。
また、物価はタイの中で最も高い特徴があります。
しかし、買い物できる場所や散策できる場所、遊べる場所など、暮らしで不便な部分を感じにくいメリットがあります。
日本人コミュニティも活発なので、日本人の友達を作ることも可能です。
プロンポンやエカマイ、トンローなどは、日本人も多く住んでいるエリアです。
日本人との交流も楽しみたいなら、物件探しの際に選んでみましょう。
チェンマイ
タイの古都として知られる場所で、観光としても人気のエリアです。
そのため、日本語の通訳者が常駐している病院や日本料理を提供するお店も多く、安心して暮らせる環境が整っています。
また、バンコクと比較すると物価が安いです。
生活費を抑えたいと考えるなら、チェンマイを候補に入れて物件選びをしてみましょう。
バンコクよりも自然も多く、静かな環境なので落ち着いた生活ができるのも魅力です。
パタヤ
「地上の楽園」とも称されるパタヤは、バンコクから車で2時間ほどの距離にある町です。
リゾート地なので観光客も多いです。
他の地方都市と比較すると物価が若干高めですが、日本と比べると安いので余裕のある生活が可能です。
「都会から離れて暮らしたい」「ビーチ沿いを散歩してのんびりと過ごしたい」などと考えているなら、パタヤがおすすめです。
移住前に知っておこう!タイの賃貸物件の種類は?
タイで一般的な賃貸物件の種類をご紹介していきます。
コンドミニアム
日本の分譲マンションといえる物件で、高層物件が多いです。
部屋によってオーナーが違うので、家賃も違えばインテリアやメンテナンスの度合いにも違いがあります。
部屋ごとに仲介業者も異なるので、同じコンドミニアムでも紹介できる部屋とできない部屋があります。
そのため、ネットを使って部屋の詳細をチェックしてから好みの物件を探し、内見をしていくと希望に見合う物件を探せます。
また、コンドミニアムはプールやジム、キッズルームといった共有設備が充実している物件が多いです。
建物を出なくても遊べる場所や運動できる場所があるのは大きな魅力でしょう。
アパート
1人のオーナーが建物1棟全てを所有している物件をアパートと呼びます。
日本のアパートのように小規模な建物だけではなく、外国人向けにおしゃれな内装をしているアパートや建材にこだわりのある高級アパートも多いです。
ただし、コンドミニアムのように共有設備は充実していません。
プールやジムがあったとしても、小さめなものしかない可能性もあるので、実際に確認してから入居を検討しましょう。
サービスアパート
前述したアパートにホテルの機能が搭載された高級物件がサービスアパートです。
掃除をしてくれるサービスやタオルやシーツの交換サービス、生活必需品が完備されているなど、アパートごとに様々なサービスがあります。
サービスは無料ですが、その分家賃が割高な点が特徴です。
ホテルレジデンス
サービスアパートの中には、高級ホテルが運営する高級賃貸物件のホテルレジデンスもあります。
ルームクリーニングのように部屋を清掃してくれるサービスや宅配物を部屋まで届けてくれるサービス、洗濯やアイロンサービスのある物件もあります。
サービスは、それぞれの物件で違いがあるので、便利なサービスを見つけて入居を検討するのもおすすめです。
また、高級ホテルのような共用施設も大きな魅力です。
プールやジムの他、スパがある物件もあり、贅沢な暮らしが可能です。
一軒家
タイの一軒家は、ムーバーンと呼ばれています。
都心部から離れた郊外に建てられた物件が多いので、車がないと移動が不便な点がデメリットです。
しかし、郊外にはショッピングモールが多いので、買い物には不自由しません。
庭付き物件もあるので、子どものいる家庭やペット連れの家庭におすすめです。
タイに移住する日本人は多い?物件、環境の特徴
タイの物件や環境の特徴を解説していきます。
安い物価
近年、経済が発展していることから徐々に物価が上昇しているタイですが、日本と比較するとまだまだ安いです。
しかし、日本と同じような暮らしを望むのであれば、その分費用がかかります。
例えば、日本食をメインにした食事を摂取したい場合は、日本食材を購入する必要があります。
タイで買うことになれば輸入品となるので日本で購入するよりも2倍ほどの価格で購入しなければいけません。
外食も、現地にあるフードコートであれば価格を抑えて食事ができますが、日本食レストランとなれば高級なお店も多いので費用も割高です。
ローカルなお店を利用しながら生活費を節約していきましょう。
温暖な気候
タイは東南アジアに位置する国なので1年中温暖な気候をしています。
バンコクであれば、年間の平均気温が約29度なので1年を通して半袖短パンで過ごせます。
しかし、湿度が高いので蒸し暑い点がデメリットです。
特に5月から6月は気温が高くなりやすいので、暑さが苦手な人であれば「過ごしにくい」と感じてしまいます。
交通機関の発達
バンコクには地下鉄や高架鉄道があります。
高架鉄道は、早朝5時頃から深夜24時頃まで4分から8分間隔で運行しているため、バンコク内を移動するのに便利です。
路線バスやタクシー、トゥクトゥクや水上交通もあるので、移動手段が充実しています。
移住するのに適した環境
前述したように、タイには様々な物件があります。
コンドミニアムやアパート、サービスアパートや一軒家など、理想とする暮らしや好みに合わせて好きな物件を選んで暮らせます。
賃貸のコンドミニアムであれば、家具や家電付きの物件も豊富にあるので、日本からわざわざ持ってくる必要はありません。
そのため、引越し費用を抑えられるメリットもあります。
プールやジム付きでも、日本より豪華で優雅な暮らしができる物件が多いので、ワンランク上の生活がタイに移住すると叶います。
ペットとのんびり暮らせる家が多い
マレーシアやインドネシアであれば宗教上の理由で犬を外で散歩するのは難しいです。
しかし、タイは愛犬と外での散歩も可能です。
ペット飼育可物件も増えているので、日本で一緒に暮らしているペットがいる場合も安心です。
バンコクの都心部には日本語が話せる獣医のいる動物病院もあるので、万が一の時も安心して連れて行けます。
ペットを連れての移住に関しては、出国の約6週間前までに出国する空港の検閲に問い合わせが必要です。
書類の提出や検査、予防接種が日本国内で必要ですが、タイの入国時には検閲で何日も預けられる心配がないので、空港からペットと一緒に引越し先に向かえます。
タイ移住の物件探しで抑えるべきポイント
タイの物件や環境を理解した上で、いよいよ移住するための物件探しに入ります。
タイにある物件は日本の物件と異なる部分も多いため、どのようなポイントに注目して選べばいいかわからない方もいるでしょう。
そんな方に向けてタイ移住の物件探しで抑えるべきポイントをご紹介します。
エリアごとに特徴が大きく異なる
日本でもエリアによって特色が異なるように、タイでもそれぞれのエリアに特徴があります。
例えば、日本人街として知られるバンコクのスクンビットも違いが見られます。
BTSアソーク駅からエカマイ駅までの区間は、日本食レストランや日系スーパーがたくさん見つかります。
また、BTSプラカノン駅からオンヌット駅までのエリアは下町らしさを感じさせつつ高層コンドミニアムも多く建ち並び、日本人居住者が増加傾向にあるエリアです。
BTSナナ駅周辺はバンコク内でも屈指の歓楽街であり、夜になると活気あふれるエリアへと変貌を遂げます。
このように、隣接するエリアでも特色が異なる場合もあるので、物件探しの際には周辺環境も確認しておきましょう。
雨季になると冠水しやすい
タイの6~10月は雨季にあたり、スコールが発生する場合もあります。
タイの雨季は日本の梅雨とは異なり、急に激しい雨が降ったかと思うと1時間後には止んでいることも多いです。
短時間とはいえ大量の雨が降ってくる雨季になると、排水環境が悪いタイでは道路の冠水も起こりやすくなっています。
そのため、タイへ移住する際は冠水しやすい場所なのかを確認しておく必要があります。
冠水情報を知りたい方は不動産会社に尋ねてみましょう。
方角は「北向き」が人気
日本で賃貸物件を選ぶ際に、方角を気にされる方もいるでしょう。
例えば日当たりの良い物件を選ぶために「南向き」の物件に注目するかもしれません。
しかし、タイで同じように南向きの物件を選んでしまうと後悔につながる恐れがあります。
タイは年間の平均気温が約29℃もあり、高温多湿で蒸し暑い環境です。
もし南向きの物件を選んだ場合、強い日差しの影響で余計に部屋が暑くなりやすく、常にエアコンを稼働させなくてはいけなくなります。
常にエアコンを稼働させるとなれば、その分電気代もかかってしまうものです。
そのため、タイでは北向きの物件が人気を集めています。
また、南北に風が通るような間取りであれば、風通しが良くなり乾季でもエアコンを使わずに過ごせる可能性が高いです。
害虫が発生しやすい
年間を通して暑いタイは害虫も発生しやすいと言われています。
特にシロアリは物件の耐久性にも悪影響を与えてしまうため、万が一シロアリがいる可能性があればすぐに対処する必要があります。
ゴキブリや蚊なども発生しやすいです。
害虫が完全に出ない物件を探すことは難しいですが、築浅でペストコントロールを定期的に実施する物件であれば、害虫のリスクを最小限に抑えられるでしょう。
物件の内装・設備でチェックすべきことは?
ここまで物件選び全般に関する抑えるべきことをご紹介してきました。
続いては物件の内装や設備でチェックすべきことを解説します。
物件の内装や設備を見た時、どこに注目すればいいのかがわかります。
キッチンは広めか
タイには屋台文化が根付いており、気軽に食事を購入することが可能です。
この影響からか、タイでは自炊をしている人がそれほど多くありません。
物件でもキッチンがついていない、もしくは調理スペースは一応用意されているもののコンロを置く場所がないといった物件もあります。
自炊をしたい方は、キッチンが広めで作業しやすそうかチェックしておきましょう。
なお、バンコクだと都市ガスはないため、キッチンコンロはすべてIHクッキングヒーターになります。
浴槽はついているか
日本では間取りがそれほど大きくない賃貸物件でも浴室にはシャワーと浴槽が備わっているケースが多いです。
しかし、タイになるとシャワーのみの物件が多くなります。
しかも基本的にはお湯が出ない水シャワーです。
年間を通して暑い気候なので水シャワーでも問題はないですが、やはり夏でもお湯を浴びて体を綺麗にしたいと考える方も多いでしょう。
もし浴槽が必要であれば、日本人向けの物件を選ぶと安心です。
必ずとは言えないものの、浴槽がきちんと備わっている物件が多くみられます。
洗濯機を設置できるか
タイの物件には、共有設備としてランドリールームが設置されている場合もあります。
設置されている家具・家電の中に洗濯機がなければ、ランドリールームがある可能性が高いです。
ただし、ランドリールームを利用するとなると毎回別の階まで洗濯物を運び、洗濯が終わるまで待ち、さらに自分の部屋まで運ばないといけないため、非常に手間がかかってしまいます。
なるべく洗濯の負担を増やしたくない方は、事前に室内に洗濯機を設置できるか確認するようにしましょう。
網戸が設置されているか
日本の賃貸物件にはよくみられる「網戸」ですが、実はタイだと備わっていないことが多いです。
しかし、網戸がない状態で窓を開けていれば虫が侵入するリスクも高まります。
特にタイは蚊が多く発生するため、網戸がない状態では窓を開けることが難しくなってしまいます。
そこで網戸が設置されているかどうかもチェックしておくと良いでしょう。
また、網戸がなくても高層階の物件であれば窓を開けていても虫が侵入するリスクは低いです。
タイへ移住するなら物件探しをしよう
タイでの物件探しの方法をご紹介していきます。
不動産仲介会社に問い合わせる
まずは、不動産会社への連絡が必要です。
仲介会社によって取り扱っている物件に違いがあるので、ネットで検索をして希望する物件を何ヶ所かピックアップしてから問い合わせてください。
英語やタイ語でのやり取りが不安であれば、日系の不動産会社を選んでください。
日本語が話せるスタッフによるサポートがあるので安心です。
選定や内見を行う
契約前には内見をすると後悔のない物件選びが可能です。
内見は、担当者と一緒に物件を訪問し、室内や共有設備の確認ができます。
アクセスや物件周辺の施設なども一緒に確認すると、より暮らしやすい物件選びができます。
支払いと契約手続きを行う
希望に見合う物件をみつけたら物件を確保するための予約金を支払います。
購入予約後は、残金の支払いを行い、契約書の交付や署名といった手続きに進みます。
人気物件は早い段階で予約されるので、見つけ次第予約金を支払うことをおすすめします。
物件の引き渡しをする
引き渡しの前に、物件のチェックを実施します。
海外の不動産では、水漏れや害虫被害など、トラブルが起きることも少なくありません。
安心して過ごせるよう、しっかりと確認してください。
チェックが終われば、約2~3ヶ月後に引き渡しとなります。
タイへ移住するなら物件や地域選びを慎重に!
タイは、日本と比較すると物価が安く、加えて交通機関も発達しています。
物件の種類もコンドミニアムやアパート、サービスアパートやホテルレジデンス、一軒家など、費用や設備に違いがありますが、様々な種類があります。
住む地域によって価格や環境にも違いがあるので、自分にとって過ごしやすいエリアを探して物件探しをしていきましょう。
タイ・バンコクでより自分に合った物件を見つけたい方は、不動産会社にも注目してみましょう!
タイでおすすめの不動産会社をランキング形式でご紹介しているので、こちらもぜひチェックしてみてください。