タイは物価が安いイメージがありますが、首都バンコクの家賃はエリアや物件のタイプによって大きく異なります。
単身者向けの1LDKからファミリー向けの広々とした3LDKまで選択肢は幅広く、日本と比べてコストパフォーマンスの良い物件が多いのも魅力の一つです。
この記事では、バンコクの家賃相場について、間取り別・エリア別にわかりやすく解説します。
現地での部屋探しのポイントも紹介するので、バンコク移住や駐在を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
【2025年5月更新】タイ(バンコク)の家賃相場
タイ(バンコク)の家賃相場は年々上昇傾向にあり、特に利便性の高い中心部では日本と変わらない価格帯の物件も見られます。
まずは、タイの家賃相場(間取り別)について、過去の推移と2025年5月時点の最新データを紹介します。
1LDKの家賃
バンコクのサービスアパート1LDKの家賃相場は2010年には62,000THB(約240,000円)程だったものの、2014年には77,000THB(約300,000円)程度、2019年には80,000THB(約310,000円)近くにまで上昇しています。
2025年、タイ(バンコク)の1LDKの家賃相場は、103,000THB(約450,000円)です。
BTS沿線(アソーク、プロンポン、トンローなど)の築浅サービスアパートに多く見られ、家具付き、清掃・洗濯サービス付きの物件も含まれます。
一方、ローカルエリアでは、同じ1LDKでも20,000〜40,000THB(約90,000〜180,000円)程度で借りられる物件もあり、コスパを重視する若年層や長期滞在者に選ばれています。
2LDKの家賃
バンコクのアパート2LDKの家賃相場は2010年には64,000THB(約250,000円)程でしたが、2019年には74,000THB(約290,000円)程度まで上がっています。
2017年には一時期78,000THB(約310,000円)近い価格まで上昇していました。
2025年、タイ(バンコク)の2LDKの家賃相場は、93,000THB(約406,000円)です。
2LDKは、主に夫婦や小さな子どもを持つファミリー向けの間取りで、スクンビットエリアやサトーン地区など、日本人学校への送迎バスが通る地域では特に高めの傾向があります。
築年数が新しい高層コンドミニアムや、ジム・プール付きの共用施設が充実した物件では、100,000THB(約430,000円)を超えるケースもあるほどです。
逆に郊外のオンヌットやバンナーなどでは、50,000〜70,000THB(約215,000〜300,000円)で広めの物件を見つけることも可能です。
3LDKの家賃
バンコクのアパート3LDKの家賃相場は2010年には78,000THB(約310,000円)となっていました。
それから上がり続け、2016年には95,000THB(約370,000円)程まで上がり、2019年には88,000THB(約340,000円)程度となり、上昇傾向です。
2025年、タイ(バンコク)の3LDKの家賃相場は、96,000THB(約420,000円)です。
広さと快適性を重視する駐在員ファミリー層にとって人気の間取りで、特にバンコク中心部のプロンポンやエカマイ周辺では、120,000THB(約520,000円)を超える高級物件もあります。
逆に、設備や立地を多少妥協すれば、70,000〜80,000THB(約300,000〜340,000円)で借りられる掘り出し物も見つかるでしょう。
広めのユニットではメイドルーム付きやバスタブ付きなど、家族のライフスタイルに応じた設備が備わっていることも多く、日本人の快適な住環境をサポートします。
タイ(バンコク)の家賃相場をエリア別に紹介
バンコクのコンドミニアムやアパートは、エリアによって家賃が大きく異なるため、生活スタイルや通勤利便性に応じてベストな地域を選ぶことが重要です。
ここでは、タイ(バンコク)のなかでも日系企業や日本人駐在員に人気のエリアを挙げて、2025年5月時点の最新家賃相場について紹介します。
アソーク
アソークは、バンコクのビジネスの中心地の一つで、BTSアソーク駅とMRTスクンビット駅が交差する交通の要所にあります。
大型オフィスビル、ショッピングモール(Terminal 21)、飲食店が集まり、日系企業の駐在員や単身者に人気のエリアです。
2010年代から急速に地価が上昇しており、近年は新築高層コンドミニアムが立ち並ぶエリアとして注目されています。
2020年以降も地価上昇は継続しており、2025年アソーク地区の家賃相場は、以下の通りです。
【アソークの家賃相場】 | |
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1LDK | 90,000~120,000THB(約390,000~520,000円) |
2LDK | 110,000~140,000THB(約470,000~600,000円) |
3LDK | 130,000~160,000THB(約560,000~690,000円) |
エカマイ
エカマイは、スクンビット通り沿いに位置する人気エリアで、落ち着いた住宅街とおしゃれなカフェ、国際幼稚園などが点在しています。
家族連れの駐在員にも人気があり、日本人向けの施設が充実しているのも魅力です。
近年は再開発も進み、利便性が向上したことから地価も上昇傾向にあります。
アソークやトンローほどではないものの、高級住宅街としての需要は高まっています。
【エカマイの家賃相場】 | |
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1LDK | 60,000~85,000THB(約260,000~370,000円) |
2LDK | 80,000~110,000THB(約350,000~480,000円) |
3LDK | 100,000~130,000THB(約430,000~560,000円) |
プラカノン
BTSの延伸により注目を集めるプラカノンは、近年若者や外国人に人気の急成長エリアです。
カフェやコワーキングスペースも増え、住宅費を抑えて住みやすくなっています。
プラカノンの地価は、2020年以降、周辺の再開発により地価が徐々に上昇しました。
特に新築コンドミニアムの供給が増えており、今後も価格上昇の傾向が続く見込みです。
【プラカノンの家賃相場】 | |
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1LDK | 35,000~60,000THB(約150,000~260,000円) |
2LDK | 55,000~75,000THB(約240,000~320,000円) |
3LDK | 70,000~90,000THB(約300,000~390,000円) |
オンヌット
コストパフォーマンスの高いエリアとして人気のオンヌットは、駅前に大型スーパーやローカル市場があり、生活に便利なローカルと都市が融合した街です。
日本人の長期滞在者や若い世代に選ばれています。
オンヌットの地価は、スクンビットエリア内では比較的安価だったものの、近年は外国人流入と共に緩やかに上昇中です。
今後も住宅開発が進むため、家賃も高くなることが予測されています。
【オンヌットの家賃相場】 | |
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1LDK | 25,000〜45,000THB(約110,000〜200,000円) |
2LDK | 40,000〜65,000THB(約170,000〜280,000円) |
3LDK | 60,000〜85,000THB(約260,000〜370,000円) |
プルンチット
プルンチットは、バンコクの中心業務地区に位置し、高級ホテル、高層オフィスビルが立ち並ぶ格式高いエリアです。
また、近接するワイヤレス通りには在タイ日本国大使館があり、静かで治安もよく、ビジネス層や富裕層に人気があります。
地価も長年高水準を維持しており、周辺では新築高級コンドミニアムの開発が活発です。
2025年現在も、バンコク中心部で最も高額なエリアの一つとなっています。
【プルンチットの家賃相場】 | |
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1LDK | 100,000〜130,000THB(約430,000〜560,000円) |
2LDK | 130,000〜160,000THB(約560,000〜690,000円) |
3LDK | 150,000〜200,000THB(約650,000〜860,000円) |
チットロム
チットロムは、バンコク随一のショッピング街に位置し、セントラルワールドなど大型商業施設に囲まれた便利なロケーションです。
BTSチットロム駅も利用可能なため、通勤にも便利でしょう。
商業地であるチットロムの地価は、バンコク市内でもトップクラスです。
周辺の再開発により、今後も資産価値が上昇すると見られています。
【チットロムの家賃相場】 | |
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1LDK | 90,000〜115,000THB(約390,000〜500,000円) |
2LDK | 120,000〜150,000THB(約520,000〜650,000円) |
3LDK | 140,000〜180,000THB(約600,000〜780,000円) |
シーロム
バンコクの金融街として知られるシーロムは、BTSサラデーン駅やMRTシーロム駅を中心にオフィス街が広がり、昼間はビジネスパーソンでにぎわいます。
一方で、ルンピニ公園など緑も多く、住環境が整っているのも特徴です。
シーロムは、オフィス需要と観光需要の両方を取り込むエリアで、地価は高騰傾向にあります。
商業施設・住宅開発ともに活発で、今後も発展していくでしょう。
【シーロムの家賃相場】 | |
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1LDK | 80,000〜110,000THB(約340,000〜470,000円) |
2LDK | 100,000〜130,000THB(約430,000〜560,000円) |
3LDK | 120,000〜160,000THB(約520,000〜690,000円) |
バンチャック
バンチャックは、BTSスクンビット線の延伸で注目される住宅地です。
ローカル感を残しつつも交通アクセスが良く、家賃も比較的安いため、若年層や単身者の移住先として人気があります。
バンチャックの地価は、近年の交通網整備に伴い、緩やかに上昇中です。
今後は再開発によるさらなる上昇も期待されています。
【バンチャックの家賃相場】 | |
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1LDK | 20,000〜35,000THB(約90,000〜150,000円) |
2LDK | 35,000〜55,000THB(約150,000〜240,000円) |
3LDK | 50,000〜70,000THB(約220,000〜300,000円) |
ラチャダー
ラチャダーは、MRTブルーライン沿線のビジネス・住宅混在エリアです。
ナイトマーケットやショッピングモールも多く、ローカルな魅力と都会の便利さを兼ね備えています。
エンタメ施設や飲食店も充実していて、独特の魅力を感じられるでしょう。
MRT開通以降、ラチャダーの地価は右肩上がりです。
オフィスビルやコンドミニアムの建設が活発で、外国人の需要も高まっています。
【ラチャダーの家賃相場】 | |
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1LDK | 30,000〜50,000THB(約130,000〜220,000円) |
2LDK | 50,000〜70,000THB(約220,000〜300,000円) |
3LDK | 65,000〜85,000THB(約280,000〜370,000円) |
タイ(バンコク)で部屋探しをするポイント
タイ(バンコク)での部屋探しは、生活スタイルや通勤経路、予算に応じてエリアを選ぶことが重要です。
- 職場や学校へのアクセスを重視
- 駅近物件がおすすめ
- 予算に応じて
- サービスアパートorコンドミニアム
- 日系の不動産会社に仲介を依頼する
まずは、職場や学校へのアクセスを考慮し、BTSやMRTの駅近物件を優先的にチェックしましょう
交通渋滞が激しいバンコクでは、公共交通機関の利便性が生活の快適さに直結します。
次に、物件の種類にも注目してください。
家具・家電付きでサービス付きの「サービスアパート」は、日本人駐在員に人気ですが、家賃はやや高めです。
一方、コンドミニアムは選択肢が多く、プールやジムが併設された物件もあります。
さらに、家賃に含まれる費用(水道代・管理費など)や、オーナーとの契約条件(保証金、契約期間)も必ず確認しておきましょう。
日系の仲介業者を活用すると、言語面での不安も軽減できます。
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