タイの移住は実際どう?事前に知っておくべきメリットとデメリットを紹介

タイの高層ビル タイ・バンコクの暮らし

タイへの移住は、豊かな文化や温暖な気候、生活費の安さから、日本人にとって魅力的な選択肢となっています。

しかし、「タイ移住で後悔した」「失敗した」「悲惨」などと感じる方もいるため、デメリットや注意点も把握しておくことが重要です。

この記事では、タイ移住を検討するうえで知っておきたいメリットとデメリットを詳しく解説します。

バンコクでおすすめの不動産屋

タイ移住は悲惨?まずは現状を知ろう

タイの地図
面積 51万4,000㎢(日本の約1.4倍)
人口 6,609万人(2022年)(タイ内務省)
首都 バンコク
言語 公用語はタイ語
宗教 仏教94%、イスラム教5%
気候 熱帯モンスーン気候
物価 都市部の物価は上昇中

出典:外務省「タイ基礎データ

タイは観光地としても人気ではありますが、移住先としても注目されています。

一方で、タイに移住した後で後悔したり、悲惨だと感じる方もいるようです。

まずは、タイの基本情報や移住の現状を見ていきましょう。

タイの基本情報

東南アジアに位置するタイは、日本の約1.4倍の面積があります。

タイの人口は6千609万人(2022年)、タイの在留邦人は7.2万人(2023年10月)です。

タイの時差

日本とタイの時差は2時間、日本からタイまでの飛行時間は5~7時間です。

タイの首都であるバンコクは観光地としても有名で、毎年多くの日本人が訪れています。

タイの気候

年間を通して温暖な気候が続くタイは、年中半袖短パンで過ごすことも可能です。

熱帯モンスーン気候で雨季と乾季があり、雨季にはスコールが頻繁に起こるのも特徴です。

タイの公用語

公用語はタイ語ですが、観光地やビジネスエリアでは英語も通じます。

基本的な英語が話せれば、比較的生活はしやすいでしょう。

タイの物価

タイの物価は日本よりも安く、食費や交通費など日常的な支出を抑えられる点が魅力です。

近年の物価上昇もあり、特に都市部の家賃や輸入品が高騰している傾向にありますが、それでも日本と比べれば全体的に低コストで生活ができます。

都市部での暮らしや贅沢な生活にこだわらないのであれば、年金収入のみでも十分な暮らしができるでしょう。

タイの生活

タイには多くの日本人が移住しており、特にバンコクには日本人街や日本人学校も数多くあります。

タイ移住後の生活が「悲惨」などと言われる理由には、言葉の壁やビザの取得・更新の手続きの煩雑さ、独特の文化や生活習慣への適応の難しさが挙げられます

タイでの新しい生活は楽しい反面、慣れるまでに時間がかかる方もいるため、現地情報をよく調べて、移住前に準備を整えることが大切です。

タイ移住のメリットは?

賑わっているタイの市場

タイには日本人が暮らしやすいと感じる要素が複数あり、多くの日本人が快適な移住生活を送っています。

続いては、タイ移住の主なメリットを紹介します。

日本語だけで生活できる

親日国として日本文化への理解が深いタイは、日本語が通じる場所も多く、生活がしやすいのが特徴です。

多くの日本人が住んでおり、バンコクにはトンローやプロンポンなどの日本人街もあります。

日本語が通じる飲食店やスーパーマーケットが充実しているほか、日本人向けの病院や日本語対応のサービスも多いため、言語に不安がある方も生活しやすいでしょう。

日本人に対して友好的なタイ人が多いことも移住生活の支えになります。

日本よりも物価が安い

タイの物価は年々上昇傾向にあります。

円安の影響も相まって、「思ったほど安くない」と感じる日本人も多いようです。

とはいえ、タイの平均年収は日本円に換算して約130〜140万円、平均月収は約11万円程度のため、日本と比べると物価は安いです。

例えば、ローカルフードの屋台や食堂での食事は60~80バーツ(約230~310円)ほど、公共交通機関もリーズナブルに利用できます。

ただし、日本人向けの食品や日用品など、輸入品は割高です。

また、都市部では家賃も上昇傾向にあるため、生活スタイルによっては予想以上に生活費がかかることもあるかもしれません。

交通機関が充実している

タイでは、バンコクを中心にBTS(高架鉄道)やMRT(地下鉄)といった都市鉄道が運行されており、都心の主要エリアを快適に移動できます。

特にBTSは都心を早朝から深夜まで走っているため、移動手段として便利でしょう。

さらに、タイ全土に路線バスが広がっており、バンコク市内だけでなく、郊外や地方にもアクセスが可能です。

バンコクの中心部から離れたエリアでも、タクシーやトゥクトゥクと呼ばれる三輪タクシーを利用できるため、移動手段に困ることはほとんどありません。

公共交通機関が充実しているため、車がなくても移住後の生活がしやすい点は、タイ移住のメリットです。

ワンランク上の住宅に住める

タイの住宅は、日本の一般的な住宅と比較すると非常に豪華です。

日本よりも家賃を抑えて、広くて設備やセキュリティが充実した住宅に住むことができます。

特に、バンコクなどの都市部には、プール付きのコンドミニアム、ジムやカフェが併設された高級アパートメントが多数あります。

日本と同程度の家賃で、ワンランク上の住宅に住めるのが魅力です。

また、タイの物件には、家具や家電が完備されたサービスアパートも多く、移住後すぐに快適な生活をスタートしたい方に人気があります。

リゾートや観光を楽しめる

タイには美しいビーチリゾートや世界遺産など、観光スポットが数多く存在します。

タイの国内旅行先として人気のプーケットやサムイ島、クラビなどのリゾート地は、週末に気軽に行ける距離にあり、周辺諸国への旅行もしやすいため休暇の楽しみが広がります。

また、バンコクには有名な寺院やナイトマーケットなども多く、観光を楽しむことで、移住後の生活に彩りが加わるでしょう。

アジアトップクラスの医療水準

タイの医療水準はアジアでもトップクラスと言われており、高い技術を持つ医師や最新の医療設備を備えた病院が多く存在します。

特にバンコクの「サミティベート病院」は、日本語での受診が可能なため、多くの日本人が利用しています。

日本と同等の治療を受けられるので、いざという時に安心です。

タイ移住のデメリットは?

ワットアルンとタイの紙幣

タイへの移住を検討する際は、メリットだけではなく、デメリットも把握しておきましょう。

ここでは、タイに移住するにあたって知っておきたいデメリットや注意点を紹介します。

円安バーツ高の影響

近年の円安とバーツ高の影響で、タイ移住の生活費は以前に比べて割高になったと言わざるを得ません。

特に、日本円で収入を得ながらタイに移住する場合は、為替変動によって家賃や日々の生活費などの支出が増えるリスクを考慮しておきましょう。

暮らし方によっては生活費が嵩む

タイの物価は一般的に安いと言われますが、日本人向けのスーパーマーケットや飲食店を日常的に利用する場合、思いのほか生活費が嵩む可能性があります。

例えば、醤油や味噌などの調味料、冷凍の魚介類、和牛などの食材は日本の数倍の価格で販売されています。

また、外国人向けの高級コンドミニアムやサービスアパートは快適な住環境ではあるものの、豪華さを求めれば求めるほど家賃は高額です。

医療費についても注意が必要です。

タイの医療水準は高いですが、インターナショナルホスピタルでの治療費は割高になることがあります。

現地の医療保険に加入しないと、高額な治療費を自費で支払うことになるため、事前によく調べて準備をしておきましょう

タイ語が必要な場合もある

タイでの生活は、タイ語ができなくても不自由なく暮らすことができます。

しかし、ビザ関連の申請や健康保険の契約、公証人による書類作成などは、タイ語でのやり取りが必要となることがあります。

タイに移住後も不自由なく暮らすには、タイ語を学ぶか、または通訳のサポートを受けることを検討しましょう。

犯罪・トラブルに巻き込まれるリスク

タイは比較的治安が良いと言われますが、やはり外国人として住む以上、犯罪やトラブルに巻き込まれるリスクもあります。

観光客が多いエリアではスリや詐欺などの被害が報告されており、特に深夜の一人歩きや人混みの多い場所では注意が必要です。

また、交通ルールが日本と異なるため、交通事故も多発しています。

現地の法律やルールを理解し、注意深く行動することがリスク回避の鍵となります。

宗教への配慮が必要

タイは仏教国であり、宗教が日常生活や文化に深く根付いています。

寺院や仏像、僧侶に対しては敬意を払うことが求められ、観光中や生活の中でも宗教的なマナーに注意が必要です。

例えば、寺院に訪れる際には服装に気をつける、僧侶に対して触れない、公共の場で宗教に関する軽率な発言を避けるといった配慮が求められます。

タイ移住に向けて準備するべきこと

男性がメモしている様子

ここからは、タイ移住を検討している方に向けて、事前に準備しておきたいポイントを紹介します。

ビザの取得

タイへの移住および長期滞在には、目的に応じたビザの取得が必要です。

代表的なビザには以下のような種類があります。

ビザの種類 特徴
リタイアメントビザ
(Non-Immigrant Visa “O”)
50歳以上で貯蓄や年金収入があり、タイでのんびりと老後を過ごしたい人向けのビザ
タイ国内での就労禁止
就労ビザ
(Non-Immigrant Visa “B”)
タイでの就労を目的としている人向けのビザ
有効期限がある労働許可証(Work Permit)が必要
エリートビザ 長期滞在を希望する外国人向けの特別ビザ
5~20年の滞在が可能

ただし、ビザの種類や条件は頻繁に変更されます。

移住前に最新情報を確認し、計画的に申請手続きを進めることが重要です。

タイ語の勉強

タイでの生活をよりスムーズにするためには、タイ語の基礎を学んでおくことをおすすめします。

観光エリアや一部のビジネスエリアでは英語が通じますが、地方や日常的なシーンでは、タイ語を話せると地元の人々との交流が増え、生活がより豊かになるでしょう。

独学でも基本的な会話や文字を学ぶことができますが、語学学校で学ぶと効率的です。

生活費の試算

タイへの移住後の生活費については、あらかじめ試算しておくことが必要です。

特に老後に移住を検討している場合、貯蓄や年金だけで十分な生活が送れるかどうかは重要な問題です。

タイの物価は日本より安い傾向にありますが、生活スタイルによって大きく変わります。

事前に移住後の生活費をシミュレーションし、必要な貯蓄額や年金額を把握しておくと安心です。

仕事を探す

タイでの就労には就労ビザが必要であり、現地企業での採用が決まっていることが条件となります。

そのため、タイで働くことを考えている場合、事前に仕事を探しておくとスムーズです。

日本からオンラインで応募できる求人を探すほか、海外求人を扱う転職エージェントを利用するなど、移住に向けた就職活動を始めておきましょう。

住居を見つける

タイでの住居探しも、移住前からスタートできます。

賃貸物件を利用する場合は、オンラインで物件を探し、現地の不動産会社と連絡を取り合うのが一般的な流れです。

また、バンコクには短期賃貸ができるサービスアパートも多いため、現地での生活を始めた後に長期の住居を探す方法もあります。

タイ移住は日本人に人気!物件探しは日系の不動産会社に相談しよう

タイは温暖な気候と豊かな文化、比較的安い生活費などが魅力で、日本人にとって人気の移住先となっています。

タイ移住で失敗や後悔をしないためには、移住のデメリットや注意点をしっかりと把握したうえで、事前準備を入念に行うことが重要です。

特に、タイ移住後の拠点となる住居探しは、できるだけ早めに始めておくことをおすすめします。

日本語対応可能な日系不動産会社に物件探しを相談すると、現地の事情に精通したアドバイスが得られるほか、契約の際のトラブルを避けることにもつながります。

タイ移住後の新生活を安心してスタートするためにも、信頼できる不動産会社を選び、理想の住まい探しを進めましょう。

タイ・バンコクでおすすめの不動産会社については、こちらの記事をご覧ください。